講座感想 2012

 

・吉祥寺講座

[悪について]

1月14日☆「悪」はエネルギー。霊的なエネルギー。だからこそ、この世ではそれを表出しないよ

     うに努めなければ。ひたすら内面に抱え込んで、生きる。

 

2月4日☆自分の中の悪を認めることが自己認識につながる。悪は外にあるのではなく、内にある。

     人間はそもそも誰でも悪人なんだ。霊的であるからこそ悪人なんだ。 

 

[ヘーゲルとマルクス 霊的社会主義による両者の調和]

2月25日☆経済生活を根底におく唯物主義では、すべての思考形態はイデオロギーになり、状況が変

     われば意見が変わっても構わない。「命がけの思想」などあり得ない。三島由紀夫あるい

     は「悪について」のマインレンダーのような。

 

4月7日☆ヘーゲル哲学はどこまで行っても「抽象的に超感覚的」って言うシュタイナーはすごい。   

     ヘーゲルが抽象性に留まったのはなぜなんだろう。

 

4月21日☆そうか。ヘーゲルは偉大だが、あくまでも感覚界に留まった。だから理念も抽象性の域を  

     出なかった。身体に寄る思考から脱け出なかったんだ…他の多くの哲学者と同様に。

 

5月12日☆外に答えがないから、自分と格闘するしかないとき、そこに人間の自由がある。

     「道のないところを行くのが人智学です」ともうずいぶん前に聞いた先生の言葉を思い出 

     した。「人智学」は答えじゃないんだよ。道具なんだ。この世で格闘するための。

 

5月26日☆一切の価値の転換。もう理想主義とか現実主義、右翼とか左翼、唯物論者とか唯心論者…

     という論争には意味がない。どちらかに捉われている場合ではない。両者のバランスをと

     る位置を見つけなければならない。精神生活の真の解放のために。ハートの思考、だね。 

 

[境域の秘密]

6月23日☆横浜カルチャーは「霊界の境域」で、同じ1913年の講演。同じような「境域モノ」で、

     シュタイナーはまるで違った観点で話をしている。こちらはアーリマンとルツィフェル。

     自分が悪人にならないと前に進めない。自分の中の悪と徹底的に向き合え。それがこの世

     に生きる醍醐味。一番嫌な人を5分間だけ思い浮かべる。大丈夫、思考の力を信じよう。

 

7月28日☆アーリマンとルツィフェルにどっぷり浸かっている私たち。「自分が悪と思わないと善に 

     近づけない。善だと思うと悪になる」…う~ん(--;)

 

10月27日☆神秘学の第一歩は、自分の意識をどう変えるか ・・・相手になりきる。相手の価値観に

     溶け込む。自分が対象と一体となるときはじめて、自分の真の本性がめざめるから。

     それが芸術体験であり美的体験、この世におけるエーテル体験。魂のメタモルフォーゼ。

 

12月1日 ☆思考はこの肉体に閉じ込められて、本来の生命を失った。ただ影のような、受身の思考

     で自然科学を発達させてきた。生き生きとした、能動的な思考を求めて霊学に生きる。

 

  15日☆人間が、境域=元素界に生きるときの状況をシュタイナーはこと細かに語っている。何で

     そこまで?と思ってたけど……「この世」の現象に振り回されるな、って言ってるんじゃ

     ないか。「境域的なあり方」とともに、ひたすら「この世」で強く生きろって。

       

・町田講座

[ミカエルと龍の戦い]

2月7日☆「人間は、年をとればとるほど、もしも魂を正しく進化させるなら、ますます若くなって

     いきます」ー いくつになっても「ゼロから出発しよう!」という衝動が魂を蘇ら せる。

     魂を柔軟に保とう。しかし ー 年齢を気にする日本人。唯物主義がしみ込んでるんだね。

 

5月8日☆「ミカエルと龍」もいよいよ最後の6講後半(「民主主義と悪」と題されている)に入っ

    た。 概念が幅をきかせるボルシェビズム(理論が一番詳しい人が一番偉い人)に対して

    個々の内部に働いている感情を出し合い、時代そのものの思いに通じようとするアナキズ

    ム。 民主主義のシステムの中で眠らされている私たちは、いつ目覚めるのか。

 

[ミカエルの使命]

7月10日☆秘密は「三」の数。AかBか、ではなく、AとBとその間に立つ人間。人間は、両者を自ら

     に浸透させつつ、真ん中の道を探らなければならない。苦悩と葛藤の中に、人間の霊性

     が働く。キリスト衝動として。あのシュタイナーの彫塑のように。

 

9月4日☆私たちは「二」の世界にどっぷりと浸かっている。霊なしの「魂と体」、あるいは「天国

     と地獄」のように。「三」を見据えよう。矛盾の中を葛藤を抱えて生きるしか、進化の

    道はない。だから「一切の価値の転換」…そしてベーシックインカムだぁ!

 

10月9日☆明治以前、日本人は「三」の世界に生きていた。開国し、いわゆる近代文明がどっと入

      ってきて、それとともに今、私たちが当たり前と思っている「二」の原理も入り込ん

      だ・・・「和」を、もう一度、「三」の観点から見直そう。キリスト衝動と和。

 

12月18日☆「人間に関する大きな圧倒的な秘密」……「神々が人間に語りかけることができる

      ため」に、「他の生体部分が頭部につけ加えられた」。頭部は死滅へ向かっている。    

     「頭部を通して人間に語りかけてくるのは、今のところ、ルツィフェル的本性たちだけな

      の」だから。ーそうして2講の中程でやっとシュタイナーはミカエルに言及し始めました

    

・ソフィアの会

[人智学・心智学・霊智学]

4月25日☆これは以前吉祥寺でやった講座だけど、今回読んで「まったく初めて!」という印象だっ

     た。ホント、新鮮! ま、人智学系の本ではそういうことは特によくあることだし、自分

     の記憶力の弱さを 今さら嘆く気にはならないけど。

     誰かが「まだ自分の中で発酵してない」って言ってたけど、そうね、発酵させるまで読み

     尽くしたい本だ、と思った。 

 

[内面への旅]     

7月18日☆思考と現実はあっていない。まず「驚くこと」、そして「畏敬」。感情を思いっきり動員

     させないと、思考は「影」のままなんだ。現実に関わらない影の思考で、私たちは今、こ

     の世を生きている。「現実」に触れたい。 

 

9月12日☆誰もが内面に抱える《破壊のかまど》―吉祥寺の「悪について」とつながった。

     その《かまど》に道徳衝動を注ぎ込む。他人が話すときは自分が話しているように聴き、

     自分が話すときは他人が話すように語る……自分を「興味ある客体」とみなすこと。 

 

[霊的宇宙論]

10月24日☆これも以前、吉祥寺でやった「はず」。でも本では副題になっている「霊界のヒエラ

      ルキアと物質界におけるその反映」以外、中味はまったく覚えていなかった(--;)

      今回読んで、その内容に圧倒された。「根源の宇宙叡智」「四大存在の救済」「人間と

は何者なのか」「ルツィフェルの救済」etc.…だから来月までに、もう一度読みます。

 

11月14日☆キリストが地上に血を流したことで、誰でもすでに縁ができている。この世に生きてい

      れば、すでに縁ができている。 ー だから「どんな時でもつながってるんだよ」って誰か

      に言ってあげよう。ひとりで苦しんでる人に言ってあげよう。  

 

  [子どもの教育]

12月19日☆自分の中に霊性を求め,「世界を貫いて流れる善なる働きが自分の中にも働いているの

      を知るようになる」という「道徳心」や「道徳の力」が、力強い社会衝動になる。社会

      問題は、道徳問題なしには扱えない ー 子どもの教育、そして私たちの自己教育が社会を

      道徳的に形成する力へと発展していく。教育問題は精神生活です。経済生活や国家・法

      生活から独立していなければなりません。

   

                                        by orf.

 

吉祥寺講座

 

町田講座

 

 

「危機の時代の人智学」シリーズ  

         春秋社刊

    ルドルフ・シュタイナー

           高橋巖訳

①『第五福音書』

②『歴史徴候学』

③『ミカエルの使命』

 

 

「自由と愛の人智学」シリーズ

第一弾『ゲーテ主義』

     ー 霊学の生命の思想

 

         若き日のシュタイナー、

         よみがえるゲーテ

 

 

第二弾『キリスト衝動

        ー聖杯の探究

 

     ゴルゴタの秘儀が人類の

      進化に及ぼす影響はどの

      ように認識されるのか。   

 

<甦る名著>

『シュタイナー教育入門』

    現代日本の教育への提言

 ― 高橋巖著/若松英輔 監修・解説

          亜紀書房刊

 

 

 

横浜カルチャーセンターの講座     

 

第2金曜日18時30分~20時

<「ミクロコスモスとマクロコスモス」を読む>を行っています

教室またはオンライン受講で、音声のみの一週間のアーカイブ聴講も可能です

 

詳しくは、朝日カルチャーセンターHPをご覧下さい